2017年2月11日更新

FTM・FTX体験談

GIDを理由に職場を解雇され自ら命を絶ったFTMとその母の想い

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yasu

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本業は整体師してます。ぎりぎり30代のFTM。 タイで乳腺・子宮卵巣を摘出、戸籍変更済み。

2009年1月、一人のFTMが性同一性障害を理由に職場を退職に追いやられ、自ら命を絶ったというその母の思いが綴られた記事があった。

彼の母親は労基に労災に基づく遺族補償年金を申請したが不支給となったため、「彼は女性として自動車販売会社の正社員として勤務していたが、性同一性障害の告白をきっかけに会社から退職強要を受けるなどしてうつ病になり、自殺した」として不支給決定の取り消しを求める控訴した。

判決は解雇は無効として勤め先の会社の損害賠償の一部を認める一方で「解雇と自殺の因果関係は認められない」と最高裁は判断している。

朝日新聞デジタル「この体が嫌なんよ」胸かきむしり嗚咽、命絶った我が子より抜粋

記事内に掲載されている彼の画像は女性らしかった。

彼は私と違って「女」で通すと決め、生きていたからだ。

その一方でそれを卑怯だという思いがあり、男と女という間に苦しんでいた。

そして彼は職場の同僚に性同一性障害であることを打ち明けたが、まわりは離れていったという。

彼は心と体のバランスに悩み、周りの理解を得られず一人思い悩んでいたんだろうと、その部分は手に取るように彼の気持ちがわかる。

そして、彼は29歳にして自ら命を絶った。

彼は心が折れてしまったのだ、まわりにサポートできる環境があれば彼はまだ生きていたかもしれないし、光を見つけて笑顔を取り戻せたのかもしれない。

彼の母は「娘の死を自己責任と言って終わらせないでほしい」との思いで裁判を闘ってきたという。

私が、GID関連の記事を書くときに「自己満足/自己責任」というワードをよく使うのだけど、彼の死は決して自己満足でも自己責任ではない。

自ら命を絶つという行為を決めたのは自己責任であるが、そこに行き着くまでの彼の心情を思うと社会の理解のなさの責任が大きいのではないかと思う。

正直、私の中には矛盾する考えがあって、GIDももっと社会に受け入れてほしいと思う一方で、あまり認知されたくないという思いもある。

それは認知が広まればそれだけリードされるのではないかという恐怖心だ。

しかし、認知が広まり受け入れられる社会なら隠す必要はないのではないかとさえ思う。

今回の記事を読んで、やはり正しい情報が社会に伝わり、認知され、受け入れてもらえる社会にしていかなくてはいけないと強く思えた。

私も彼のように思い悩んだ時期もあったが、受け入れてくれる友人がいて心の支えになる場所も見つけられたから今生きているのだと思う。

それがなかったら僕も彼のような道を選んだのかもしれない。

他のライター記事:29歳のFTMが自殺、その背景と報道した各新聞社の対応

 

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本業は整体師してます。ぎりぎり30代のFTM。 タイで乳腺・子宮卵巣を摘出、戸籍変更済み。

*記事は各ライター個人の体験談や考えでありGID当事者全員の考えを表しているものではありません。
またその内容によって特定のセクシャリティーを差別するものではありません。
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