2017年2月22日更新

FTM

ホルモン注射を投与しているFTMが定期的に血液検査を受ける理由

The following two tabs change content below.
熊野海斗

熊野海斗

戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

FTMの私は、男性ホルモン注射を打ち始めて十数年になります。その間、半年に1度必ず血液検査を受けています。
血液検査の結果は、何がどのように変化してきているでしょうか。私の十数年間の様子を見てみましょう。

赤血球数

まず、赤血球数が上がります。
男性と女性で赤血球数の基準値は違います。「男性400万~539万個/μL、女性360万~489万個/μL」です。
これが、FTMが男性ホルモン注射を受けることによって、男性並みの数値に上がってしまうのですね。
注射開始から数年間は、女性の基準値に入る程度だったのですが、5~6年経つ頃から女性の基準値を超えてきました。医師によると「男性ホルモンの影響があるので、男性の基準値内であれば問題ないでしょう」ということでした。
赤血球数が多すぎるとどうなるのでしょう。それは、「多血症」の状態になります。
こうなると血管が詰まりやすくなって、脳梗塞や心筋梗塞になりやすくなってしまいます。

尿酸値

一時期高くなったことがあるのが、これです。
尿酸というのは、痛風の発症に大きく関わるものです。痛風の代表的な症状は関節の痛みで、とくに足の親指に激痛が走るというのが有名ですね。
痛風は、男性に多い病気です。1992年の東京女子医大の調査によると、男性が98.5%に対し女性は1.5%です。女性ホルモンには尿酸の排泄を促進する作用があるためです。
しかし男性ホルモンを始めると、この数値が上がってきます。
基準値は7.0mg/dl以下です。一時期、この基準値を超えてしまいました。
幸い、今は正常値を保っていますが、尿酸値が高くなりやすいということを考え、プリン体に気を付けた食生活を送る必要があるでしょう。

中性脂肪・コレステロール

ホルモン開始後10年ほど経ってから、要注意レベルに上がってきたのがこれです。
運動不足や、脂っこい食事などの食生活が悪いのかなと思っていました。
もちろんそれらも多大な影響があると思いますが、ホルモンのことも影響しているようです。
女性ホルモンであるエストロゲンには、コレステロールが増えるのを抑える作用があるのです。しかし男性ホルモン注射をすると、卵巣の機能を低下させることにより、女性ホルモンの分泌を抑制します。したがって、コレステロールが増えやすくなります。
卵巣機能低下は、生理を止めることになるので、FTMにとってはうれしい変化です。でもこのようなデメリットもあります。

肝機能

ホルモンは肝臓で処理されるため、肝臓に負担をかけ、肝機能に影響を与える可能性があります。
一時期、異常値が出たことがあります。この肝機能というものは、問題があるとホルモン治療を中断しなければならない可能性がある、重要な項目です。
幸い、私の異常値の原因は、一時的に使った薬が体に合わなかったことによる反応で、すぐに正常値に戻りました。
肝機能の値は、GOT(AST)、GPT(ALT)、γ‐GTP、ALP、総タンパク、総ビリルビン、アルブミン、LDHの項目でわかるようです。

血中ホルモン

これは血中テストステロンの値ですね。ホルモンのバランスが取れているかを確認するものです。
多すぎても男性化にあたって意味があるわけではなく、少なすぎるとホルモンバランスが崩れてしまいます。
この値を見ながら、医師と相談し、間隔や量を調整してもらうことが必要です。250~1000ng/dl程度が適切だとされているようですが、ここは医師と相談して、個人に適切な値を投与してもらうことが大切だと思います。
私の場合は、最初はエナルモンデポー250mgを2週間に1度だったのですが、3~4年後に、3週間に1度の間隔に変更されました。

おわりに

ホルモン注射をすることで、体には負担がかかります。血液検査を定期的に受けることで、体の変調を早期に知ることができます。
定期的に受けていれば、異常値には至っていなくても、数値が上昇していることなどがわかりますよね。そうして、病気になる前に対策を立てることもできます。
ホルモン注射を開始したら、血液検査を受けることは不可欠だと言えるでしょう。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGIDnaviをフォローしよう!

The following two tabs change content below.
熊野海斗

熊野海斗

戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

*記事は各ライター個人の体験談や考えでありGID当事者全員の考えを表しているものではありません。
またその内容によって特定のセクシャリティーを差別するものではありません。
*治療などの医療行為は医師にご相談ください。

医療保険・生命保険に興味はありますか?

View Results

Loading ... Loading ...

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

GID保険

人気コラム

  • 本日
  • 週間
  • 月間
  • 殿堂

本日の人気記事

週間の人気記事

月間の人気記事

殿堂の人気記事

おすすめのコラム

新着コラム

お知らせ

カテゴリー

気に入ったらシェアお願いします

うちのダンナがかわいすぎる
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.