2017年1月24日更新

FTM・FTX体験談

FTMの胸オペは日本とタイどっちの病院で手術を受けるべき?

はじめに

今回は、FTMの胸オペについて書いていきたいと思います。

国内大学病院で受けた私の体験談に、それ以外の場所で受けた知人の話を交えて語ります。今回は、料金や術式といった、検索すれば出てくる情報については割愛し、体験しなければわかりにくい情報に主に着目してみます。

胸オペについての基礎知識

胸オペとは、乳房切除、乳腺摘出というものです。戸籍の性別変更には必須ではないですが、これを行っておくと、男性として生活するのには、とても便利であることを経験上指摘しておきます。
手術の方法は、胸の大きさと形に左右されます。胸が小さく、垂れていない形状だと、傷口が小さくて済むため、一般的には術後の見た目が良くなります。

なので可能ならば、できるだけ若いうちに済ませておきたい手術です。
ただ、私は傷口が小さくて済む手術法で行いましたが、その痕は酷いものです。ケロイド体質のため、手術の痕が赤く盛り上がるように残ってしまったからです。

このように、必ずしも、きれいな見た目に仕上がる保証はないという覚悟は必要です。

どこで受けられるか

国内大学病院、国内のクリニック、タイの病院という選択肢があります。
私は十数年前に大学病院で受けました。知人では、タイで受けた方と、国内クリニックで受けた方がいます。
国内大学病院で受けることの問題は、何よりお金と時間がかかることです。ガイドラインを厳格に守って行われるため、何度も通院し、時間がかかります。治療のできる大学病院は少ないので、遠方まで通わなければならない場合が多く、その交通費、場合によっては宿泊費も考えなければいけません。手術の許可が下りたところで、行う件数が少ないので、待ち期間も発生します。
そう考えると、クリニックまたはタイでの手術は、費用も安く、そこまで待つ必要がないといえます。
私が手術した十数年前は、あまりGIDについての情報がありませんでした。選択というよりも、ここでしか治療できないのだと思って、私は大学病院で手術したのです。最近になって知り合う、若いFTMの人たちは、ほぼタイかクリニックで手術しています。
ただ、しっかりと情報を得、信頼のできる医療機関を選ぶことが大切です。国内のクリニックで、胸オペをしたFTMの方が亡くなられた話は有名です。

その話を知らない方で、これから胸オペを検討している方は、ぜひ検索してみてください。また、悪質なアテンド会社の存在も問題となっています。できるなら、信頼のできる当事者グループなどに参加し、経験者から直接に情報を得ると安心です。

手術と入院

私が受けた大学病院での手術においては、3日程度の入院、退院後は近くのホテルに滞在して通院でした。入院は男女混合の大部屋というところでしたが、実際はFTMと男性しかいませんでした。
全身麻酔を使用するので、痛みはありませんが、手術後の痛み止めの効果で、私はかなりの吐き気に悩まされました。とはいえ、それも1日程度でおさまります。
術後はドレーンという管が、脇の下から出ています。これは血液やその他いろんな液を体外に排出するためのものです。これは付けたままで退院し、数日後に外しました。抜くときに、痛いのではないかと思われる方もいるようですが(実際痛そうな見た目なのですが)、とくに痛かった記憶はないので、さほど心配しなくてもいいと思われます。

それよりも、付けている間のうっとうしさ、邪魔さが問題です。変なにおいもするし、早く抜きたかったです。
最近胸オペを受けた知人から聞いた話ですが、彼はこのドレーンを使わなかったそうです。ドレーンは必須だと思っていたのですが。使わなくても良いと医者が判断し、使わなくても問題がなかったそうです。日本国内のクリニックで受けたそうです。

このように、受ける場所によって、やり方が異なってきますので、いくつかの医療機関を検討して、納得できる場所を選ぶのが最善でしょう。

術後の状態

少なくとも1~2日程度は、誰かの助けがなければ行動が困難です。
ドレーンが刺さっていますし、痛いし、腕の動きが激しく制限されます。
私が手術した大学病院のように、3日入院できるならまだいいですが、クリニックなどでは入院無しのところもあるようです。
無理をして動く方もいるようですが、本当に当日や翌日はつらいので、入院できなければ、可能な限り付き添いを誰かに頼むことをおすすめします。その時だけ痛いとか、動きにくいのを耐えればいいと思うかもしれません。しかし術後合併症や、傷口が開くという問題も起こしかねません。無理をしない計画を立ててください。

おわりに

早く手術をしたい、できるだけ安い費用でしたい。そう思うのは当たり前のことです。私もそう思ってきました。今でも、次の段階の陰茎形成に向けて、そう思っています。
それでも、自分の健康と体調、そして命が大切だということを、常に考えた選択をしてほしいと思います。健康を崩したら、次の段階の手術や、ホルモン治療ができなくなる可能性だってあります。それどころか、つらい症状で一生苦しんだり、命を失うといったリスクさえ、ゼロとは言い切れないのです。
しっかりと情報を集め、納得のいく治療を受けてください。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGIDnaviをフォローしよう!

The following two tabs change content below.
熊野海斗

熊野海斗

戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

GID保険

人気コラム

  • 本日
  • 週間
  • 月間
  • 殿堂

本日の人気記事

週間の人気記事

月間の人気記事

殿堂の人気記事

おすすめのコラム

新着コラム

お知らせ

カテゴリー

気に入ったらシェアお願いします

うちのダンナがかわいすぎる
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.