2017年2月16日更新

FTM

FtMがSRS(内摘)以降をしたがらない理由

ホルモン注射や胸オペまでは、多くのFTMが行っています。
一方でSRSとなると、したがらない人がいるのも事実です。
私自身は、現在尿道延長まで受け陰茎形成を希望していますが、SRSを望まない、あるいはためらう理由も理解できます。
その理由とはどんなものがあるのか、書いていきたいと思います。

1、手術のリスク

まずは手術そのものに対してのリスクがあります。
大量出血での輸血、感染、他の場所が傷つくなどは、SRSに限らずあり得ます。
尿道延長やミニペニス形成では、尿漏れや尿道狭窄の可能性があり、こうなると再手術が必要な場合も出てきます。
陰茎形成では、皮弁が壊死する場合もあって、これもまた再手術が必要となりますね。
このように、やはり手術である以上、確実にすべてうまくいくとはいえない部分があるのです。

2、健康上のリスク

SRSをすると、手術直後の問題だけでなく、長期にわたる影響が出ます。
もっとも注意すべきなのは、内摘にともなう問題でしょう。
つまり卵巣を摘出すると、性ホルモンの不足状態になります。
したがって、更年期障害の症状が出たリ、骨粗鬆症や狭心症、心筋梗塞の可能性が高まってしまいます。
このため内摘後は、男性ホルモンの注射を定期的に受けることが必須となります。
また別の記事で書いたように、腸閉塞の危険もあります。

SRS済みのFTMの方がかかりやすい病気は?「腸閉塞」に注意!

3、費用

SRSには保険が効きませんので、自費で行わなければなりません。
そのため手術自体も高額になりますが、それに加え、それまでの診察費、検査費や交通費など、手術費用だけでは済みません。
とくに陰茎形成まで考えると、何段階にもわたって複数回の手術が必要になってきます。
その後もホルモン治療が必須であり、術後の問題による再手術の可能性まで考えると、莫大な金額となってしまいます。

4、皮膚の手術痕

とくに陰茎形成においては、皮弁を切り取って陰茎をつくるので、切り取った部分に痕が残ることは避けられません。
内摘でも、腹腔鏡を使って膣から摘出する方法でなければ、お腹に傷が残ります。
そして、ケロイド体質の人は傷跡が盛り上がって赤くなってしまいます。

5、仕事の調整

手術に伴って入院、そしてその後もすぐには動けないので、仕事を長期間休まなければなりません。
陰茎形成のように何段階も手術があれば、その度ごとに休む必要があります。
さらに、その休み期間は予定通りに行くとは限りません。
術後の状態次第では、予定より安静状態が長引くこともあり得ます。
私も尿道延長後は出血し再入院となり、予定よりも長く休むことになってしまいました。

おわりに

以上のように、SRSには様々な困難がつきまといます。
これらの困難と、手術しないことによる苦痛や困難を天秤にかけ、結局は判断することになるでしょう。
SRSをする決断を下すことは、当事者にとって、簡単なことではないのです。

 

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熊野海斗

熊野海斗

戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

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