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どんなおくすりでもそうですが、ホルモン注射にも副作用はついて回ります。そしてその、副作用の苦しさは、ほとんど外見には現れません。副作用は、他人にはなかなか見えないものなんです。それについて、今回は書いてみます。
以前、私は福祉施設(グループホーム)で介護職をしていました。当然ですが、GIDであって注射が必要なことも、伝えてあったんです。施設長にも理事長にも。最初のうちは、ちゃんと休暇も取れたし、副作用で苦しくつらい時には、少々休憩ももらえました。かなり恵まれていますよね。
でも、施設長が替わってから、だんだんとそれが厳しくなってきました。
もともと、介護職は職員不足で有名です。シフトも、ぎりぎりで運用している施設がかなり多いと、耳にされたことありませんか? 私の働いていた福祉施設でも、職員が、「異動」と言うことで減らされていきました。それに伴いお仕事内容がどんどんキツくなり、耐えきれなくなった職員が離職して。さらに……、と言う悪循環。
私も、有給を取ることが難しくなってきました。シフトが変更になることもしばしば。しかもその変更が、もう殺人的にめちゃくちゃなんです。そんなではあっても、私は注射の必要性を訴えてみました。結果。通るわけありません。こっちもぎりぎりになってきました。いろいろな意味で、です。
ある日、副作用が苦しくて、休憩時間を30分ほど伸ばしてもらえないでしょうか、とお願いしたことがあります。職員の皆さんは、「それくらいなら、全然かまわないよ」と、快諾してくれました。もちろん施設長にも、ちゃんと話しました。しかしながらあとになって、施設長がとても渋い顔をしていた、と言うことを知ったんです。私は、たしかに就業規則を守っていないことでもあったので、謝罪に向かいました。
「越谷さん。苦しいのはみんな一緒なんだ。一人だけいい思いをしちゃ、困るんだよね。副作用だかなんだか知らないけど」
この言葉を突きつけられても、私はとにかく頭を下げました。悔しくって、悲しかったですけどね。そして、改めて知ったんです。副作用は他人には見えない、と言うことを。
どんなに苦しくても、その苦しさはぱっと見でわからなければ、「苦しくなんてない」と同じことなんですよね。矛盾しているようですが、これが事実・現実です。
もし、こんな訴えが同僚からあったとしたら。皆さんはどう思い、どう接しますか? ちょっとでいいので、考えてみてくださいね。
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*記事は各ライター個人の体験談や考えでありGID当事者全員の考えを表しているものではありません。
またその内容によって特定のセクシャリティーを差別するものではありません。
*治療などの医療行為は医師にご相談ください。
