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GID-MtFにとって、ホルモン治療は無くてはならないものですよね。性自認の身体に近づけるために、注射のため通院されている方も、きっと多いと思います。
ですが。「毒にならないクスリはない」、と言います。どんなおくすりでも、副作用はあるんです。作用量に、安全な幅が取ってあると言うだけで。そこで今回は、女性ホルモンとその副作用について、追っていきたいと思います。
どんな副作用がある?
当たり前のお話かもしれませんが、男性には通常、男性ホルモンが優位を占めていますよね。そこに、注射によって女性ホルモンを投与するわけですから、簡単に考えても、体内のホルモンバランスが、ぐっちゃぐちゃに乱れてしまうと言うことは、おわかりいただけると思います。それによって、さまざまな症状(副作用)が引き起こされてしまうんです。
いくつか挙げてみましょう。
頭痛・めまい・食欲不振・発疹・だるさ・発汗発熱・吐き気・のぼせ……etc.
私で言うと、頭痛・発汗発熱・吐き気、が当てはまります。この記事を書いている今現在もですが、頭痛と吐き気があります。リアルタイムで副作用症状を書くとは、思ってもいませんでしたが。
それはさておき。この副作用症状、何かに似ているとお気づきではありませんか?そうなんです。自律神経失調症や更年期障害、メンタルへの影響による身体症状に、とても類似しているんです。では次で、メンタルへの影響を見ていきましょう。
副作用=メンタルの失調
「私さ?うつ持ってるじゃない。だから、注射。ムリって。言われた」
とある、高校生MtFお友だちの、LINE上での発言です(一部変えてありますが)。このお友だちの言うとおり、女性ホルモンを投与し続けると、うつに代表されるメンタルの失調が、悪化してしまうと言うのが、現在の通説です。
私にも精神障害がありますが、注射のあとはたいてい、「気持ちの振り幅」がめちゃくちゃになってしまいます。それでも注射を続けられているのは、「なにかあったら、すぐに入院します。任意じゃなくて、措置入院でいいです」と言う、ワガママホーダイの約束を、主治医が認めてくれているから。あ。これをマネすることは、限りなくオススメできません。
ともあれ、年齢が低いほどメンタルの失調は現れやすいという、そんなデータもあります。未成年のホルモン投与に、医師が慎重になる理由の一つは、ここにあるのではないでしょうか。
もちろん、成人していても、このようなメンタルへの副作用とは、切っても切り離せないのが実状です。ホルモン注射によって、「なにかおかしいな?」と感じたら、早めのメンタルクリニックなどの受診が、とても大切だといえます。最悪の事例ですが、メンタルへの副作用が、スパイラルシークエンスとなった場合。身体への絶望感ともあいまって、自らの生命を絶ってしまう方々も、少なからずいらっしゃいます。これだけはなんとしてでも、避けなければいけないことでもあります。
まとめ
私の実体験も交えて、身体と精神に顕著である副作用を、ざっとですが追ってみました。繰り返しですが、性自認の身体を取り戻すことは、その分、どこかしらに影響が出てきます。「毒にならないクスリはない」んです。それを踏まえた上で、皆さんが本当の身体となるよう、少なくとも近づけるように。自らに細心の注意を払いながら、治療を進めていただければと、記事を通じて願ってやみません。
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*記事は各ライター個人の体験談や考えでありGID当事者全員の考えを表しているものではありません。
またその内容によって特定のセクシャリティーを差別するものではありません。
*治療などの医療行為は医師にご相談ください。
