2017年5月5日更新

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GID当事者の立場から見た東京レインボープライド2017

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熊野海斗

熊野海斗

戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

東京レインボープライドが始まりました。
2017年は、4月29日から5月7日まで行われます。パレードとフェスタは5月6・7日です。
今回は東京レインボープライドについて書いてみます。まず概要を紹介し、そしてGID当事者の立場から見たレインボープライドについて、私の考えを述べてみますね。

 

どんなイベント?

そもそも東京レインボープライドとは何でしょうか。山縣真矢代表理事によると

『東京レインボープライド』は、年に一度、LGBT(性的少数者)当事者と、そのサポーター(支援者)やアライ(盟友)が一緒になって作り上げる、パレードをメインにした「プライド・イベント」です。これには、LGBTの存在を訴え、差別や偏見に対して声を上げる社会運動的側面と、みんなで多様性を祝福する祝祭的側面があり、この両輪あってこそ、いわゆる「PRIDE」といえる

http://tokyorainbowpride.org/#activity

ということです。
要点1は、当事者と支援者・アライが一緒になって、ということ。
要点2は、社会運動的側面と祝祭的側面の両方が重要ということだと言えるでしょう。

 

パレード、フェスタでは何をするの?

メインとなるのは、パレードとフェスタです。
パレードとは、フロートと呼ばれる山車の先導のもとに、行進するイベントです。
どのようなフロートがあるのかは、ここで紹介されています。

http://tokyorainbowpride.com/about-trp2017/parade-festa/float

歩くフロートを受付時に登録する必要があるため、参加したい方はあらかじめ確認しておくといいと思います。
パレードには社会運動的側面があるのは間違いないですが、デモとは違って祝祭的側面が強いことは、プライドの特徴を表しているといえます。
次にフェスタです。
フェスタでは様々なステージやブースが登場します。
とくに今年のステージの目玉は、中島美嘉さんのスペシャルライブですよね。他にも多くの催しがあります。
ブースは企業やLGBT関連団体はもちろん、各国大使館、大学サークルなど、多様なものがあります。もちろん飲食ブースもそろっていますよ。
ここでも、お祭りを楽しむという面とともに、LGBTのことを広めたリ、差別などの問題に取り組もうという面があるとわかります。

 

GID当事者から見たレインボープライド

私はFTMの当事者ですが、実はレインボープライドには一度も行ったことがなく、今年も行くことはないでしょう。
私は地方に住んでいるので、地理的に遠く、東京まで出かけるお金がありません。また、フェスタに行っても、様々な企業が出している素晴らしいLGBT商品や、おしゃれなレインボーグッズも買えないと思います。
GID治療は保険もきかず、手術にたくさんお金をつかってしまい、これからもホルモン治療費用が必要ですからね。そんな貧しい人間は、レインボープライドでも歓迎されないでしょうし、肩身が狭いので、やはり行くのは遠慮しようと思います。
そんなことはない、誰もが尊重され、生き生きと暮らせる社会を作ることを目指すイベントなのだから、堂々と行けばいい。そんなふうに反論される方もいるでしょう。でも、レインボープライド代表理事の杉山文野さんは、こうおっしゃっています。

企業が経営戦略をの(原文ママ)点からLGBTについて発信することも、僕は前向きに受け止めています。ビジネスにならなければ、カルチャーにもならない。 (中略) マーケットになって、はじめて人権が得られるという側面はあると思う。
https://mainichi.jp/articles/20170503/mog/00m/040/002000c

ビジネスの対象にならない、マーケットにならないような人々は、人権など得られないようです。少なくとも、レインボープライドが主張する権利の中には、入れてもらえないでしょう。
レインボープライドでは、差別や偏見にさらされない、自分らしくありのままでいられる社会を作ることは、強く主張されているようです。
一方で、私のように身体違和が強く、手術・ホルモン治療を望むGIDは、差別・偏見がなくなっても、医療が受けられなければ、苦しみは消えません。ありのままの身体のままでは、苦痛は消えないのです。それを解決するには、保険適用や医療の充実によって、安く、もっと容易に治療が受けられることが必要なのですが、それはビジネスにはならないでしょう。
それでは人権が得られないのも、うなずけます。ですからレインボープライドでは、このようなGIDの問題は重視されていないのでしょう。
結論としては、GIDの私には、あまり関係ないイベントということですね。

おわりに

とはいえ、お金さえ持っていれば、GIDでも何でも関係なく、歓迎されると思います。
あと4年ぐらいしたら、私も少しはお金を貯め、人権が認められるようになりそうです。
ですから、2021年のレインボープライドには、ぜひ行ってみたいと思います。なので2021年まで、レインボープライドが現在のような規模で、たくさんの有名人や企業が出展し、盛り上がり続けていることを願います。

 

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戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

*記事は各ライター個人の体験談や考えでありGID当事者全員の考えを表しているものではありません。
またその内容によって特定のセクシャリティーを差別するものではありません。
*治療などの医療行為は医師にご相談ください。

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