2017年2月9日更新

FTM・FTX体験談

FTMが「男」であるために仕草、振る舞い、言葉使いで気をつけていること

FTMの私が、仕草・振る舞い・言葉遣いで気を付けていることは、パス度と治療の進行度合いによって、大きく変わりました。
今回はそれについて書きます。

パス度が低いとき

パス度が低く、治療も進んでいないときに重視することは、何より自分を男に見せたいということです。
ですから、男らしい行動をするように気を付けていました。
当時の私の「男らしさ」の基準の一つは、力強いということです。
したがって、重い荷物を持つ仕事などは率先的に引き受けます。
もちろん女性が重い荷物を持っていたら、自分が持つようにします。
学校行事などで、「荷物運び」と「飾りつけ」の仕事があるとしたら、「荷物運び」のほうへ行きます。
実際は、私はそれほど力はなく、そのような仕事は得意ではないのですが。
それから、女性を守るというのも、男らしさの基準の一つでした。
たとえば、女性と2人で歩くときには、自分が車道側を歩くなどがありますね。
細かなところでは、椅子に座るときに足をぴったり閉じずに少し開く、文字を書くときは大きめに力強く書く、ご飯を食べるときは豪快に、といったものがあるでしょうか。
あとは、ホルモン治療をしていないうちは声が高いので、できるだけ低い声を出すように心がけていました。
外見的にパスしていても、声を出した途端、「あれっ、女の子だったの?」と言われることもあったからです。
頻繁にカラオケに言って、声をかすれた状態にしたりもしていました。

パス度が上がってから

パス度が上がってからは、以上のようなことは考える必要がなくなりました。
そんなことをしなくても、男性として見られるからです。
多少女性的な仕草や振る舞いをしても、女っぽいと言われるだけで、男性ではないと疑われることはありません。
ですから気を付けるのは、男らしい行動というよりも、TPOにふさわしい言動に気を付けると言えばいいでしょうか。
とくに、男らしさを追求するために、乱暴な言葉遣いをしていた場合、「俺」という一人称を使っている場合は、気を付ける必要があると思います。
時々、ふさわしくない状況で、そのような言葉遣いをしている人も見かけるので。
そういう場合、若い人だと「FTMらしさ」とでも言えるような違和感があり、男らしくみせるのには逆効果だと思います。
ある程度の年齢になると、男らしいとかそういう問題ではなく、知性の低い人だと思われてしまいます。

おわりに

私は、FTMの場合、男らしくあろうとして仕草や振る舞い、言葉遣いといったものを気にする必要はないと思っています。
それよりも大切なことは、自分が男であるという確信とか、自信のようなものです。
仕草や振る舞いといったものは、そこから自然に生み出されてくると思うのです。
逆に言えば、無理やりに作り出した仕草や振る舞いなどは、不自然さが含まれているように思います。
ただ、男であるという自信を持つのは、身体的治療や改名、戸籍変更といったものが進まないと、難しい面もあることは否定できません。
私もそうでした。
しかし今では、学校なども制服や通称名使用といった配慮をしてくれたり、LGBTのイベントなどで他の当事者と交流する機会も増えてきました。
そのような中で、自分が他者から「男」だと認識され、自分も自信を持って「男」だと言う経験を積み重ねていくのも、一つの有効な手段かなと思います。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でGIDnaviをフォローしよう!

The following two tabs change content below.
熊野海斗

熊野海斗

戸籍変更・SRS(内摘・尿道延長)済の30代FTMゲイです。トランスとしての体験談に加え、FTMゲイという観点から、性指向の問題についても執筆していこうかと思います。

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

GID保険

人気コラム

  • 本日
  • 週間
  • 月間
  • 殿堂

本日の人気記事

週間の人気記事

月間の人気記事

殿堂の人気記事

おすすめのコラム

新着コラム

お知らせ

カテゴリー

気に入ったらシェアお願いします

うちのダンナがかわいすぎる
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.